バガボンド38巻の発売日と最終巻の情報と連載再開について

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漫画『バガボンド』(作者:井上雄彦)は1998年から『モーニング』で連載中です。

吉川英治の小説『宮本武蔵』を原作とした作品で、現在37巻までが発売されています。

2014年7月に37巻が発売されてから2年以上が経過しました。

また2015年5月に327話が掲載されて以降は進んでおらず、最新刊となる38巻発売には至っていません。

これまでも休載期間が1年以上空く事がありましたが、2年という長期休載は初めてです。

最新刊の38巻はいつ発売されるのか、なぜ長期休載をしているのか、連載を再開するのはいつ頃なのか、最終巻はどうなるのかを

TV番組やインタビュー記事、ブログやツイッターなど、作者の言葉をもとに調べてみました


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最新刊38巻発売日について

1999年3月に1巻と2巻が発売され、それから17年をかけた大作となっています。

発売した年  

1999年 1巻 2巻 3巻 4巻
2000年 5巻 6巻 7巻 8巻
2001年 9巻 10巻 11巻 12巻
2002年 13巻 14巻 15巻
2003年 16巻 17巻 18巻
2004年 19巻 20巻
2005年 21巻
2006年 22巻 23巻 24巻
2007年 25巻 26巻 27巻
2008年 28巻 29巻
2009年 30巻 31巻
2010年 32巻 33巻
2011年 なし
2012年 34巻
2013年 35巻 36巻
2014年 37巻
2015年 なし

2016年 ??
??? 年 38巻

2011年と2015年にはバガボンドの単行本は発売されませんでした。

今年2016年に発売されないと2年連続で発売されないのは初めてになりますね。

ただ、37巻が発売した以降の話がモーニングですでに掲載されているので

作者の井上さんがあと2話分くらい書き始めたら、38巻は発売は早そうです。

だけど、あと1話か2話で38巻が出せるのに、どうして書かないの?

もうこのまま終わりなんじゃないか、といった疑問を

インタビュー記事やTV番組などから作者の言葉から調べてみます。
 
 

最終巻の情報

2年もの間、連載がなぜ止まっているのか

作者はなぜ書かないのか(書けないのか?)がわかる話として

TV番組で作者の井上雄彦さんの密着ドキュメンタリーの放送の中で、作品の描き方などについての話を紹介します。
 
 

作者の筆が止まる理由

井上雄彦さんはペンではなく筆で漫画を描いています。

ペンというのは狙い通りに描くもので、筆というのは狙い通りに描くことも多いですけど、
そのなかでも線そのものの動きだったり、乱れだったり、そういうものがおもしろかったりする。(作者)

筆が生きているように動くことがバガボンドの絵の魅力なんですね。

その生きたように動く筆が止まってしまうシーンがTv番組では語られていました。

その中で次の3つのシーンについて語っていたことを紹介します。
 
 
1.武蔵が「祈りたくなる」というシーン(29巻)

それまで強い相手と戦うことで自分の存在意義を見出してきた武蔵は
沢庵宗彭(たくあんそうほう)と語り合っているうちに天の存在に気付くシーン。

「祈りたくなる。」というその武蔵の気持ちに研ぎ澄ますことができずに苦しみます。

そのときの武蔵が沢庵に話しているシーン

自分でも驚くほどの太刀筋が強くて速い剣使いができるときがある

そんなときは 俺の体の・・・ 真ん中の奥が光ってる

そんなときなぜか・・ 笑いがこみあげてきて・・

祈りたくなる

その光のことを あんたは「心に抱く天」と呼ぶんだろう?

-俺は天と繋がっている- わかるような気がする

天と しっかりつながるほど剣は・・ そうか

自由で 無限だ

サンプルがあるわけではなく、自分がその感情になって書くしかない。
彼の感情がちゃんと(100%)わかっているかどうか。(作者)

武蔵の感情が100%わかるまでは書けなかったようです。

 
 
 
2.佐々木小次郎が次々に人を斬らざるをえなくなるシーン

落人狩りにより生き残るために小次郎が戦わざるを得ないシーンが長く続きます。

小次郎は本当はこの戦いをしたくない、けれどそれを描かなければいけない
小次郎の辛さに引っ張られてしまい、自分でもわからなくなってしまった。(作者)

この時は出口の見えない小次郎と連載に追われる自分が重なり、筆が持てなかったと言われています。
 

小次郎とそして一刀斎、権之助が落人狩りに囲まれるシーン(19巻)

月明りだけの夜や 一瞬のまどろみも許されなかった明け方

この深き山中に潜む恐怖の中で 小次郎は臆病さを身につけていった

一刀斎:

小次郎に欠けていたのは臆病さ

死の際を知り臆病になり 

なおかつ臆病を超えて前へ出ていく勇気

それが強さ

臆病と強さは相反しない 」

 
強い者ほど持つ臆病さを一瞬のまどろみも許されなかった明け方を迎えながら作者も描いていたのかもしれません。

 
3.又八のおばばの人生をどう終わらせるのか

又八が武蔵にそそのかされて村を出たと激しく憎み、命を奪うために旅に出たおばば。
旅先で病にかかり人生の終わりを迎える。

人を憎んだままでは成仏できないだろう、と。
もうちょっと、それ(憎んだ人生)だけじゃないっていうのをみつけたい(作者)

おばばの最期(31巻)

お杉おばばは20余年前に主人が亡くなり家の跡継ぎのため、妾に頭を下げて赤ん坊をもらいうけます。

そなたの未来はひたすらに広がっていく どこまでも

八の字の如く 又八と名付ける。

残りの人生をこの子に、命を捧げると先祖に誓っていたのに
武蔵に又八はそそのかされ村を出てしまったと、憎しみに生きた晩年。

血を吐き病にかかったお杉おばばに村に帰ろうという又八。

途中、崖から一緒に飛び降りようとするも、それもできず

自分の弱さを泣き叫ぶ又八におばばは言います。

「 ほうら 言うたじゃろ おぬしの未来は広がってゆく

八の字の如くに

負けるな又八 負けるな

ただ真っ直ぐに 一本の道を進むは美しい

じゃが普通はそうもいかぬもの

迷い 間違い 回り道もする

それでええ

振り返って御覧

あっちにぶつかり こっちにぶつかり

迷いに迷ったそなたの道は

きっと誰よりも広がっとる

ええわいの

道が広がった分おぬしは誰よりも優しくできる

わしも 武蔵も

なれなかった人間になれる 」

夢の中で村の人たちに迎えられ一言。

「ただいま帰りましたぞい」
(作者が思っていた以上に描けたと言っていた顔)

そうして、おばばの秘められた過去を描くことで穏やかな顔で最期を迎えることができています。
 
武蔵が驚くほどの太刀筋ができたときのように、作者も天とつながりお杉おばばの顔を描けたのでしょうか。
 
 
他にも「主人公と同じ気持ちにならなきゃズルいと思った。」と語っていましたから

作者は漫画の世界に入り込むことで納得のいく妥協のない作品作りをしているようです。

時代背景からもマイナスな感情の多いシーンを主人公たちと同じ気持ちで、描いていこうとすればするほど

筆が進まなくなる気持ちがわかるような気がします。
 
 

最終巻となる最期のシーン

物語は最終章に入っていて、作者も「もう終わりに近い」と言っていました。

2010年の公式ホームページでは「ラストイヤーとなるでしょう。・・なるはず。」とも書かれていました。

けれど、それが自分への圧力となってしまい書けなくなってしまったようです。

その時期のことを『空白』という本の中で語られていました。

「一番いい終り時を逃したのかな」という気持ちもずっとどこかにありました。

とはいえ、巌流島に行かずに終わる選択肢は考えられなかったし、かといって流れを無視して

いきなり「そして月日は流れ、巌流島ー」というわけにもいかず、ますます「終り時を逃したのか?」と

疑問が湧いてきて・・良くない循環でしたね。

 
 
休載前の話では武蔵が京都で忠興の父、幽斎の元を訪れていますが

最後はやはり『巌流島の決闘』が描かれるのでしょうか。
 
 
『巌流島の決闘』は武蔵は本当は遅刻していないなどの説がいくつかありますが、

原作の『宮本武蔵』で描かれている『巌流島の決闘』は有名な話ですね。

約束の時刻に遅れてきた武蔵は、鞘を海に放った小次郎に「小次郎敗れたり」と言い放ちます。

バガボンドでもそんなクライマックスになるのでしょうか。

そんな巌流島のシーンだとすれば、70人斬りした武蔵が牢にいる時に沢庵が話した言葉が思い出されます。

29巻

別な道を勧める沢庵との会話の中で「将軍家指南役」という言葉に反応する武蔵。

ー俺とあんたとどっちが強い?-その気持ちが我執だとして、それがまだ消えていない武蔵。

成長したのか?満足しちまったのか?と問う武蔵に沢庵は

「成長したんだ。刀は鞘に納めるもの どんなに切れる刀も鞘がなくては むき出しのままでは

出会う者みな敵になる 納めるところがなくては いつか必ず 己自身を傷つける

道を極めたなら 刀は抜くまでもないもの そう師に教わったよ

いかに鞘から抜かずにおくか そのために我々は死に物狂いで 剣を振っとるのだ

・・・武蔵よ お前もそこんとこまで来たのではないかね?」

またTV番組の中でバガボンドのラストシーンについて井上さんが語っていました。

「佐々木小次郎と武蔵の二人で最後は終わる。戦うのか、敵なのか、そうじゃないのかははわからない。」と。

刀は鞘に納めるもの、どんなに切れる刀も鞘がなくては むき出しのままでは出会う者みな敵になるという

沢庵の言葉通りに行けば最後のシーンで武蔵の刀がどう小次郎に向けられるのか、鞘に納められたままなのか気になりますね。

あなたはどんなラストになると思いますか?

 
 

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連載再開について

2004年に1年間休んだ後に連載を再開していますが、この時、どうやって奮い立たせたのか?という問いに

放り投げたと思われたくない。途中で終わるつもりはなく、元に戻すのに1年かかった。」と言っています。

2004年に20巻を出していますが、この時は小次郎が巨雲と死闘を繰り広げています。

その結末に作者自身もひとつの戦いを終えて、気持ちを元に戻すための1年間だったようです。
 
 
では37巻ではどうだったのか。

武蔵は百姓仕事の師である秀作のもとで畑仕事をしながら変わっていきます。
 
 

秀作「 丈の高い草はあっという間に伸びてその陰になる地を這う草は枯れる

そんなことはおかまいなしに上へ上へ目もくれずに上へ

宮本武蔵っていうのはそういう男だろう だが武蔵は変わった 」

百姓仕事をすることで「か弱い命を生かすこと。命をまっとうさせること。」へと。

 
 
そんな武蔵と小次郎を作者はどんなふうに対峙させるのでしょうか。
 
 
秀作は土に出て働いて人の毒が出ると言っています。

毒とは「恐れ」「迷い」
 
作者もいま「恐れ」や「迷い」を出しているのかもしれません。
 
 
そして2010年からの休載について『空白』で作者は答えています。

「めまい、頭痛、そして目の変調ー  自分の頭ではないような感じになってきた。

症状がひどく、痛いし、集中できない。仕事が悪いのか、仕事をしたくないのが悪いのか・・・。」

「自分がいったいどこに向かっているのかわからなくなっていた。

出発点や理由に還っていく余裕がまったくなかった。」

 
そして年を重ねてきたことで作品の在り方について考えが変わってきたようです。
 

「作品の在り方が地味になっていってもいい。

『まだやってんのか。』的な見方にはこれまで耐えられず

『うるせー!』と思う自分がいたけど、今は静観できる感じなんです。」

描きたいと思ったときに描く、そんな心境になったとも。
 
 
現在、2年もの間が空いているのもまだ『そのとき』ではないのでしょうね。

長引くことに抵抗を感じなくなったようですから休載期間もまだ長引きそうな予感です。

ただ、途中で終わるつもりはないと言っているように必ず連載を再開し最後まで描いてくれることと思います。
 
 
そして連載を再開する時期として、希望的な予想をしてみます。

2016年7月のブログの中でバスケットボールの選手で田中大貴選手へ思いを馳せて、次の言葉がありました。
 
 
『強烈な焦燥感を持って自分を向上させるべく動き始めたかもしれない。』
 
 
この気持ちが作者自身の中にもあるとしたなら、またバガボンドの作品への気持ちが動き出すときがあるとしたらいつのなのか?

パラリンピックでは車椅子のバスケットボールが日本は出場しますが、その選手たちと交流のある作者が何を思うのか?

オリンピックという特別な舞台で選手たちが情熱をもってプレイする姿を観たあとに何を思うのか?

選手たちがパラリンピックでの戦いを終えホームに帰り、また新たな戦いが始まるとき

作者のバガボンドの再開があるのではないかなと。。。

今年の12月か新しい年の始まりから再開ということで1月か、そんな希望的予想をしています。

 
 

バガボンドのデジタル化は?

この分だと連載20年を迎えそうな予感ですが、20年というと時代の流れも大きく変わっていきます。

連載誌の『モーニング』は2013年からネット配信のデジタル版「Dモーニング」の刊行を開始しています。

『空白』の中でも作者自身の時代の流れ、作品の在り方などの考え方の変化を感じましたがデジタル化について

インタビューで次のように答えています。

『バガボンド』みたいなのはデジタルだとダメだなと思うし。
でも、作品を見る環境が時代と共に変わってくるし、デジタルで描いたものはデジタルで見てほしい気がするんですよね。

逆にデジタルでしか見ない…そういう時代がもし来たとしたら、デジタルで描いたほうがいいよなって気がします。
なるべく描いたように見てほしいじゃないですか。

そこに齟齬(そご)があったらよくないなと思うから。
全くするつもりはないってことではないんですけど。

でもたぶん…俺は紙と共に死ぬ

筆で描く作者の覚悟を感じます。

そういったアナログでしか読めない漫画は大事に保管したいですね。バガボンドを全巻揃える

 
 

まとめ

『スラムダンク』の終わり方が作者にとって理想だったように、バガボンドも再現すべく環境をそう仕向けたようでしたが、

そうじゃない、それが通じないこともあることがわかったと『空白』では語っていました。

そして、マンガは「良い絵をいれて、良い話を入れて、それを楽しむ」というところにベクトルを向けるべきということも。

そのための充電期間が終わって、連載が再開される情報がありましたら、また追記していきたいと思います。

以上、『バガボンド38巻の発売日と最終巻の情報と連載再開について』でした。

最後まで読んでくださってありがとうございました。

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One Response to “バガボンド38巻の発売日と最終巻の情報と連載再開について”

  1. イットン より:

    井上さんの好きなマジックジョンソンとジャバーに合わせるしかないなw
    バスケの神々に合ったら心の何かが吹っ切れて前に進めそう。
    個人的にはあと10年は連載して50巻くらいまでやって欲しいなぁ・・・なんて^^
    ただただ武蔵や小次郎や一刀斎が散歩してるだけの話でもおk!
    旅先でどういう行動してるのか、どういう会話してるのか興味が合ってただ見たいです。
    江戸時代の町を歩いてるシーン見るだけで俺はお腹いっぱいになりそうだ。
    再開を楽しみにしています。

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