虐殺器官の漫画2巻までのあらすじとネタバレや原作小説との違い
地獄からは逃げられない・・・
2006年、第7回小松左京賞最終候補となったSF作品・伊藤計劃原作の小説『虐殺器官』の漫画が
『月刊ニュータイプ』(KADOKAWA)2015年5月号より連載中(作画:麻生我等)。
現在、2巻まで発売(角川コミックス エース)されています。
今回は2巻までのネタバレを紹介します。
また原作小説と漫画の内容の違いを紹介します。
虐殺器官の漫画2巻までのあらすじとネタバレ
テロの脅威にさらされたアメリカは徹底した情報管理システムを構築していた。
一方でアメリカ以外の世界各地で紛争が激化していた。
米軍特殊部隊のクラヴィス・シェパード大尉は
紛争を扇動していると思われる謎のアメリカ人を追う。
ネタバレ
1巻
・銃を手に無数の死体の上を歩くクラヴィス
・建物の扉を警戒しながら開けるとそこには死体安置所のような場所だった
・ひとつだけ足の裏をクラヴィスに向けて仰向けになっている1体
・顔にかけられた布をとるとクラヴィスの母親だった「母さん・・・!」
・目を開け話し出す母
・「ほら ごらん・・・ お前のうしろを・・ すべての死者たちがすぎゆくのを - 」
・母と手をつなぎ死者たちと共に歩き出すクラヴィス
・夢の中で死者の国の中を歩いているところをウィリアムズに起こされる
・アメリカ軍の暗殺部隊であるクラヴィスたち4人(ウィリアムズ、アレックス、リーランド)は2人の標的に向かっていた。
・敵地に降り立ち、敵軍の銃を持った男たち4人を襲い、体内からIDタグを取り出す。
・襲った4人になりすまし検問所IDチェックを受けるが、顔までチェックされずに難を逃れる。
・目的地までの移動中、処刑される人々の横を通り過ぎていく。
・「大尉・・僕らは地獄に落ちるでしょうかね。」(アレックス)
・「地獄があるかどうかはわからない」(クラヴィス)
・「ここが地獄さ」(ウィリアムズ)
・「いや・・本当の地獄は・・ここにあります。頭の中 脳みそのなかに」(アレックス)
・標的の二人が教会で会談をするところをクラヴィスとアレックスが狙う作戦をとる。
・部屋には標的AがいてBはいなかった
・標的Aをクラヴィスは捕えBの居場所を聞くがBはもうこの国にはいないという。
・Aはなぜ美しかった国土が荒廃してしまったのか、わからないと話し始める。
・「何を言ってる 自分で始めた戦争だろうが!」(クラヴィス)
・「わたしが・・始めた・・? なぜだ わからない 教えてくれ」(A)
・騒ぎ出すAに無数の銃弾が撃ち込まれる。
・アレックスだった。
・アレックスの様子がおかしい「どうしたんだ・・なぜこんなことを・・?!」
・うつろなアレックスの表情
・「行くぞ!アレックス。今の銃声で連中が集まる。」
・クラヴィスを凝視して銃を構えるアレックス。
・引き金を引こうとするアレックスを射殺したクラヴィス。
・クラヴィスの死者の国の中
・アレックスと対面したクラヴィスはなぜ発砲したのか聞く
・「僕にもわかりません。どうしても殺戮の衝動が抑えられなくなってしまったんです。」
・アレックスにまだ地獄が見つけられないというクラヴィス
・朽ちた顔で頭に銃弾の跡があるアレックスが頭を指さしながら答える
・「地獄はここにあります」
2巻
・世界中で虐殺が止まらなくなっていた
・クラヴィスたちは様々な作戦を二年繰り返してきた
・その先々の作戦オーダーに名前が挙がっている人物がいる
・暗殺命令を受けた逃亡者「ジョン・ポール」
・ピザ一枚買うにも本人認証で情報が垂れ流す中でジョンはどうやって世界中を渡り歩いているのか
・ウィリアムズとクラヴィスがそんな話をしていると軍から招集がかかる
・ユージーン&クルップス社は政府から逮捕業務を一任されていた
・いまや戦争は民間に発注し委託するものに成り果てていた
・ユージーン&クルップス社が逮捕したのはソマリアでかつては平和の使者だったアフメド。
・アフメドは国のイメージをよくしようと元PR会社の男を文化宣伝顧問としてソマリアに雇い入れた。
・「それがジョン・ポールだったのですね」(クラヴィス)
・それから半年の間に国民が殺すものと殺される者に別れて行った
・今回の作戦はヨーロッパに潜伏していると思われるジョンを追跡行し新たな虐殺を止めること。
・プラハに降り立ったクラヴィスはジョンの元恋人のルツィア・シュクロウポヴァのもとを訪れる。
・チェコ語を教えているルツィアに生徒として近づくクラヴィス。
・アメリカで言語学を勉強していたというルツィア。
・脳には言語を生み出す器官があると話す。
・「他の器官と同じように生存適応の産物よ」(ルツィア)
・一か月、ルツィアのレッスンを受けることにしたクラヴィス
・クラヴィスが文学が好きだった恋人に似ていると話すルツィア。
・ルツィアの話を聞きながらジョンは廃墟と化した地球の姿を夢見ていたのだろうか。
・- どこかで見たような光景だな -(クラヴィス)
・ルツィアの家から出て複数人から尾行されていることに気付くクラヴィス
・ひとりの男の口から何者か割り出させようとする。「俺は・・誰でもない」
・何者であるのか、目的はクラヴィスなのかルツィアなのかを探るため二人で出かけろというウィリアムズ
・クラヴィスはカフカの墓への案内をルツィアに頼むことにした
・帰りに一緒に行ってほしいところがあるとルツィアに言われ店にいく
・ルツィアの友人でその店のオーナー・ルーシャスを紹介される
・ただものではないと感じるクラヴィス
・店の帰りに複数人から襲撃を受けルツィアに逃げろという
・「 逃げる必要はないよ 」そう言ったのはジョン・ポールだった
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・クラヴィスは両手を縛られていた
・「虐殺には文法がある」という話をするジョン
・「ひとつ証明しよう わたしは君との会話の中に深層文法を忍ばせた」
・「心配することはない 虐殺を引きおこすそれとは違うものだ 」(ジョン)
・銃を持った男に部屋を出るように言われると、そこにはルーシャスたちがいた。
・ルーシャスに銃を向けられたとき、壁を壊しウィリアムズたちが救出にきた。
・ウィリアムズに射殺されたルーシャス。ルツィアはジョンとともに消えていた。
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・インドで虐殺を繰り返している集団と同行している可能性があるジョン。
・インド政府に軍事行動を委託されているユージーン&クルップス社より先に逮捕しろという命令がくる
・子供を戦闘動員としている敵と戦うため子供を手にかけることになる
・戦地に適した心理状態にするためカウンセリングを受けるクラヴィス
・「どうですか? 今なら子供を殺せそうですか?」(カウンセラー)
2巻終
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原作小説と漫画との違いは?
小説と漫画の違いで主人公クラヴィスの心理に影響がでてくるんじゃないかという違いが2つありました。
1つは1巻でクラヴィスがアレックスを射殺してしまうこと。
小説ではアレックスは自殺となっています。
アレックスは頭の中に地獄がある、と語っていたのは同じですが
クラヴィスの心ではアレックスの死が違う意味を持ってくるような気がします。
2つめは2巻でジョン・ポールが「ひとつ証明しよう わたしは君との会話の中に深層文法を忍ばせた」といった
セリフが小説ではなかったこと。
クラヴィスは漫画ではジョンに何か仕掛けられたようですが
小説ではそういったことはありませんでした。
どんな文法を忍ばせたのか、小説と違う部分が気になりますね。
他にはこれに関連して、クラヴィスがルツィアに自分の母親の話を小説ではしていますが
漫画ではその部分も省略されています。
これからの展開でそういった部分が追加されてくるのか
漫画3巻以降の内容と結末が楽しみです。
(原作小説『虐殺器官』の結末のネタバレはこちらの記事になります)
まとめ
2017年2月にはアニメの劇場版も公開、アメリカでの実写版も発表されていますから
それぞれどんな違いがあるのか楽しんでみてくださいね。
以上、『虐殺器官の漫画2巻までのあらすじとネタバレや原作小説との違い』でした。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
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